終活コラム

vol.14

深く知ろう「お盆」のこと

梅雨真っ盛りといったところでしょうか。 非常にジメジメした日が続いていますね。 みなさんも熱中症には気をつけてください。

梅雨が終わったら本格的に夏へとなっていくわけですが、 みなさんに夏休みはありますでしょうか。 日本では長期休暇がもらえる時期の一つにお盆もありますよね。 お盆になるとどこもかしこも大渋滞。 電車も飛行機も車もめちゃくちゃ混みますよね。 この混雑は毎年ニュースになり世間の関心を集めるのが恒例です。

私も小さい頃、おばあちゃん家から帰ってきた時に取材を受けたことがあります。 宇都宮駅で取材を受けて、そのまま栃木テレビで使われていたらしいです。 地方ローカルですけど、友達が何人か見てたみたいで、当時は嬉しいような恥ずかしいような変な気持ちになったのを覚えてます。笑 今だったら絶対に取材なんて受けませんが・・・笑 今でも毎年、お盆で帰省していた子供が駅で取材を受けてる映像が流れるじゃないですか。 それを見ると、当時の取材を受けた頃の自分を思い出します。

しかし、そもそも「お盆」ってどういうものなんでしょうか・・ 一般的に、お盆は「先祖の霊が帰ってくる期間」という認識でしょうか。 私もそのような認識です。 「でも、なんでお盆っていうんだろう?」 お盆の「盆」って、料理とかお茶を運んだりする道具とかを思いますよね。 全然関係ないじゃないですか。笑

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ってことで調べてみたんですけど、お盆は正式名称ではないんですね。 お盆は呼び名であって、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」というらしいです。 「うらぼんえ!?」 うーーーん。またさらにわからなくなってきました・・・!?笑

ちょっと日本語らしくないですよね。 それもそのはずで「盂蘭盆」はペルシャ語で「ウラヴァン」、インドの地域にある言葉サンスクリット語では「ウラバンナ」という言葉が日本に言い伝わり、日本では盂蘭盆会と言われるようになりました。 意味はインドでもペルシャでも同様に「逆さ吊り」という意味です。 「逆さ吊り」と呼ばれているにも由縁があります。 お釈迦様の弟子のひとりに、目連尊者(もくれんそんじゃ)っていう人物がいるのですけど その人は神通力(じんずうりき)っていう特殊な力を弟子の中で一番持っていたらしいんですね。

神通力って例えば・・・

  • 神足通(思い通りにどこにでもいける力)
  • 天眼通(遠い近い、大きい小さいに関わらずどんなものでみれる力)
  • 天耳通(世の中すべての音、声を聞き分けられる力)
  • 他心通(人が思っていることをすべて知ることができる力)
  • 宿命通(自分と他人の前世をみることができる力)
  • 漏尽通(煩悩の汚れがなくなったことを定める力)

このような力を扱えることが出来るらしいんですよ。 ワタクシも欲しいのですが・・・。 煩悩にまみれている私はまずお釈迦様の弟子になれないでしょうね・・・。

ま、話を戻すと目連はその力を使って、ある時にふと自分のお母さんの死後の世界を見通してみたんですね。 そしたらなんと、お母さんは地獄にいる。逆さ吊りにされて、飢えに苦しんいでる。そんな姿が見えました。 「なぜだ!」と 目連はビックリするわけです。 「なぜ、僕のお母さんは地獄にいくことになってしまうのか・・・」 原因を探ってみると、目連のお母さんは生前に他人に物惜みして布施をしなかったらしく、それが原因で地獄に落ちてしまったらしい。 まさか、自分のお母さんが地獄に落ちるとは・・・。 そんな風には思ってなかったでしょう・・

それで目連は藁にもすがる思いで、メンターであるお釈迦様に「どうしたら救えるか」を相談しにいきました。 そしたらお釈迦様は「夏の修行が終わった7月15日に僧侶を招いて、母の代わりに多くの供物を捧げて供養をすれば母を救うことができるだろう」って言ったんです。

目連はその教えのままに行動しました。 そりゃそうですよね。自分のお母さんが地獄に落ちることが分かっていたら、救えるなら救いたいと思うじゃないですか。 母の代わりに指を詰めろ〜とか言われたらひるんじゃいますけど・・・。

そうして、旧暦で7月15日にその通り目連は行動したら、その功徳によって地獄にいくはずのお母さんが極楽浄土にいくことができたと。 そういうエピソードから盂蘭盆会、一般的にいうお盆という行事ができたんですね。 ですから都市部では今もその風習が残っていて、7月にお盆をするところもあるんですよ。 ちなみに浄土真宗では「お盆は霊魂が帰ってくるとは考えていない」など宗派による違いはあります。

浄土真宗のお盆への考え方は、私は個人的に好きで、その教えでいえば「縁のある亡くなった人を通して日々迷っている自分を教えてもらう日」であると。 調べてみると、お盆という行事もとても深いことがわかりました。 みなさんも、自分を考える一つの節目としてお盆を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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