終活コラム

vol.146

宴会にお赤飯?お葬式もさまざま…

お葬式はおめでたい?

この世に生を受けた誰しもが、それぞれに日々の生活を送っています。
そして、生まれたからにはいつか必ず死を迎えます。その死は突然かもしれませんし、若くして訪れるかもしれません。ある人は年齢を重ね、老齢となり命が尽きるかもしれません。死に対する本人や周りの人の認識は、その死の状況によってさまざまです。一般的にお葬式といえば、しめやかに故人を偲び送り出す厳かなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、地域や状況によってさまざまな違いがあるようです。ある地域ではおおむね90歳以上のご長寿の方がお亡くなりになった場合、まさに天寿を全うしたお祝い事ととらえます。

そのため、紅白まんじゅうが振る舞われたり、お墓に行く道中にお金をまくなどの風習が残っています。また、飲めや歌えの宴会が開かれる事もあるようです。風習と言ってしまえばそれまでですが、どちらかというとご家族の思いが反映されたお葬式と言えるのかもしれません。

お葬式は「こうしなければならない」という事はなく、宗派や地域の風習などによってさまざまな違いが生じます。しかしながら、特に近年では「こんな風に送り出してほしい」という故人の意向を重視したお葬式も増えています。

従来の葬儀の形式にこだわらず自由な発想で行うお葬式は、一般的に自由葬と言われています。私も実際に自由葬に何度か参列した事がありますが、その中でも印象に残っているのが音楽葬です。ある故人はお亡くなりになる数年前から認知症を患っておられましたが、意思疎通が可能な状態だった頃にご自身の葬儀について事細かくご家族に指示を出しておられ、おおむねその通りのお葬式になっていました。定年まで職場のムードメーカーとして自分の事は二の次にして生きてこられた方でしたが、ご自身のお葬式くらいは自分の好きなようにしたいとの希望があり、大好きだったイギリスのアーティストの曲をかけ、お焼香なども一切なく、自分で選んだ写真とギターなどの楽器を飾っておられました。「あの人らしい」とご家族が笑っておられたのがすごく印象に残っています。

どのようなお葬式を望むのか

自分がいつ死ぬのかは誰にもわからないですが、いつ訪れるかわからない死に備えることは出来ます。そのような活動は、近年「終活」と呼ばれ注目を集めています。終活の中でも、ご自身のお葬式をどのように行うのかについては重要な項目です。

仮にご自身のお葬式についての意向や希望をご家族に伝えていなかった場合、地域の風習や信仰にならったお葬式が行われることになります。お葬式にはご家族など周りの方の心の痛みを癒すという目的もありますので、故人の意向に沿って送り出すことが出来たとご家族が感じることが出来れば、残されたご家族も気持ちの整理がつきやすいかもしれません。

 「どのようなお葬式で送り出してほしいのか」とお考えになった事がおありでしょうか?現在は自由葬の選択の幅も増え、好きな曲の生演奏や趣味の品を飾るなど、さまざまな希望を実現できる可能性が高くなっています。ご自身が最期を迎えた時に、ご家族の負担を少なくするという点も「終活」の目的の1つでもあります。一度、ご自身のお葬式についてどうしたいのか考えてみてはいかがでしょうか。また、ある程度考えがまとまれば、是非ご家族に話をしてみて下さいね。

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