終活コラム

vol.31

お墓の掃除の仕方

お墓の掃除の時期

皆さんは、お墓の掃除をいつされたか覚えていますか? 墓石に使われる石は吸水率が低く、硬度が高くて耐久性に優れているので、かなり丈夫です。しかし頑丈であっても一年中風雨や直射日光にさらされているので、汚れが付着し劣化していきます。 墓石の劣化の進行状況というと・・

①建立後2~3年
ホコリや排気ガスなどが付着しています。特に都市部の場合は、排気ガスを含んだ黒い油汚れが付着しているので、これを放置するとカビや染みが発生しやすくなり劣化を早める要因となります。
②建立後10~15年
急速に染みやカビが増えだしてくる頃です。一度発生したカビは取り除かないと、石の劣化が急速に進行します。
③建立後15~30年
石の風化が始まります。光沢感がなくなり表面がザラザラしてきます。表面の凸凹は目に見える大きさになりカビや汚れの付着が加速します。そこからヒビ割れが生じてきます。
④建立後50年以上
石の風化が進行していきます。石の内部にある鉄分が表面に現れてサビが発生します。カビやコケ類・微生物が付着し墓石が真っ黒に変色してしまうこともあります。

では劣化を防ぐにはどのようなお手入れをすべきかご紹介します。

まず準備するお墓の掃除道具は?

  • スポンジ
  • 雑巾
  • 墓石用洗剤
  • 歯ブラシ
  • 玉砂利用(ザル/洗浄用)
  • タワシ(金属はNG)
  • 軍手やゴム手袋
  • バケツ(水場が遠い場合は2Lのペットボトルがあると便利です)
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歯ブラシはスポンジでは取りにくい細かい場所の汚れを取り除きやすいので、あると便利です。

お墓のお手入れ方法とは?

①墓石の水洗い
スポンジに水を含ませて洗い、コケがついていれば取り除きます。 スポンジでも汚れが落ちない場合はタワシを使い、文字が彫っているところは歯ブラシを使うとやりやすいかと思います。力を入れずに優しく磨くようにします。
②墓石を洗剤で洗う
石材用の洗剤で洗います。 ※但し「塩素系」「酸性系」は染みや変色の原因となりますので、使用しないようにして下さいね。
③小物類を洗う
花筒や線香皿などを洗います。中身を取り出して綺麗にします。
④水をふき取る
乾いたタオルで水気を拭き取ります。水分が残っているとコケが生えるため、丁寧に拭き取るようにします。
⑤お墓の周りを清掃
落ち葉を集め、雑草の除去や玉砂利が汚れている場合は水洗いをします。

お墓を掃除をする際の注意点とは・・

①雑巾やスポンジで綺麗に出来ないような頑固な汚れに対しては、タワシを使ってこすることになりますが、金属製のタワシはNGです。
墓石の表面はコーティングされていることが多いので、タワシで強く擦ってしまうと、そのコーティングが剥がれたり金属タワシであれば石にまで傷が入ってしまうことがあります。 それにより金属が付着した場合はサビの原因にもなるので、タワシの使い方には注意が必要です。
②墓石にヒビが入っていたり欠けている場合は、その部分は特に丁寧に扱います。
そして早めに業者に頼んで補修してもらいましょう。補修しないとヒビや欠損部分はどんどん拡大していきます。
③お供え物は持って帰る
お供え物は掃除を行った後に添えるのですが、帰る時にはお供え物を回収するようにしましょう。放置されたお供え物は鳥などが食べちらかしてしまうため、せっかく綺麗にしたお墓が汚れてしまう原因にもなります。お酒などの缶も同じです。缶のサビが石に付着することもあるので、お供え物と一緒に持ち帰りましょう。 また故人がお酒好きだったので、お墓にお酒をかける人がいますが、アルコールは墓石を傷める可能性が高いので要注意です。

お墓の頑固な汚れには・・

またお墓を建てて何十年と経過している場合、お墓の汚れも中々とれず、掃除が大変な場合があります。 そのような場合は、業者にお願いをしてみましょう。費用は業者にもよりますが大体2~3万円前後になります。クリーニングの需要も増えているので気軽に利用しやすいかと思います。 お墓の掃除が初めての人は大変に感じるかもしれませんが、御先祖様への感謝の気持ちが一番大切です。お墓の掃除の時期ややり方に厳密な決まりはありません。 小まめに掃除を行い、親戚が集まる時には、お墓を綺麗にしてご先祖様を迎えたいですね。

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