終活コラム

vol.62

お寺体験「写経」って?

皆さんはお寺で「写経」をしたことがありますか? 今、ストレス社会ともいえる中で「心のリラックスになる」ということで、習い事として人気がでています。 そもそも「写経」にはどんな意味があるのですかね? 今回は「写経」についてご紹介したいと思います。

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写経の始まり

聖人の言葉は「口伝」する、というインドの古い習慣によって文字にせず、そのまま暗誦(あんしょう)して伝える方法が採られていました。 それから数百年後に口伝でなく、ターラ(多羅樹)の葉に文字でお経が記録され始めました。これが「貝葉(ばいよう)」で、「写経」の始まりといわれているそうです。 「貝葉」って何?と思われた方もいるかもしれません。 「貝葉」とは植物の葉を加工して紙の代わりに用いた筆記媒体のことです。 「写経」は多くの人々を救う目的の「大乗仏教」を主張するお坊さんたちによって始められました。(日本に伝わった仏教は、ほとんど大乗仏教です)

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大乗仏教のお経には「写経をすると、はかりしれない功徳がある」と説いてます。 「写経」をすると来世では、必ず仏になれるらしいです・・。 ちなみに・・写経のほかに功徳を積むには、「お寺を造る」「仏像を造る」「卒塔婆を造る」「三宝(仏・法・僧)を供養する」などがあるそうです。

「写経」は功徳への道

写経の当初の目的は「記録」でした。 しかし中国や日本で、記録とは別に「功徳」を積み、亡き人の生前の罪をなくすことなどを願って写経がさかんに行われていたそうです。 中国では後漢ころに始まり、日本では天武天皇時代に「始めて一切経を川原寺に写したまう」とあり、飛鳥でお経の全集が書き写されたそうです。 後に写経司(奈良時代に、大規模に写経を行うために設けられた役所)などがおかれ、国家事業となります。 ちなみに・・写経の末尾に「願文(願い事)」「為書(目的)」を書きますが、奈良時代のお寺や正倉院に残る写経は、ほとんどが「過去七世の父母」の為の「追善」や「滅罪」を込めた「願文」が書かれているそうです。 これは、このころ中国で行われていた写経の功徳や考えをそのまま受け入れたものですが、日本へは仏教の伝来とともに入ってきました。

「写経」において大切なこと

仏教において、お経は意味が分からなくても書写する・声に出して読むことは、とても功徳があると言われ昔から「修行」の意味でも行われてきました。 忙しい現代ストレス社会ともいえる中で、無心になれる場所を探したり、心の安らぎを得たい時「写経をする。無心に書写する」という行為が安心感を覚え心のリラックスになるため人気がでているひとつなのかもしれません。 写経の目標は「清浄心」を養うことです。 字の上手・下手は関係ありません。信仰心とも無関係です。 字を書くときは心と身体に余分な力を入れないことが肝心です。 「写経」は、書き進めるにつれて心を清らかにするだけでなく、医学的にも良い効力が証明されているので、興味がある方は、お近くのお寺に足を運んで挑戦してみるのもいいかもしれないですね。 行ったことないお寺は、入りづらいかもしれません。 でも現在のお寺は、写経だけでなく講師を招いて「ヨガ」を行ったり、「映画上映会」や「寺コン(合コン)」など様々なイベントを行っているお寺も多いので、ぜひ気軽に足を運んでみてくださいね。

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