イギリスのお墓事情

終活コラム

イギリスのお墓事情


葬式のスタイルも国によって様々です。今日はイギリスのお墓事情をおご紹介します。

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観光名所の墓地

ロンドンと言えば、ヨーロッパではぜひ訪ねてみたい都市。ビック・ベン、大英博物館、バッキンガム宮殿、テート美術館など観光名所が沢山あります。 なんと、観光名所の墓地があるんです。ハイゲートセメタリ―(Highgate Cemetery)と呼ばれる共同墓地でカール・マルクスのお墓やイギリスらしい墓石があることで有名です。入場料は大人4ポンド、子供1ポンドです。非常に雰囲気のある墓地です。広い墓地なので、けっこう歩きます。 ヨーロッパには観光名所になっている墓地が各地にあります。パリには有名なペール・ラジェーズ墓地、モンパルナス墓地などがあります。ショパン、ジム・モリソン、マリア・カラスなどの有名人のお墓を参拝する観光客が絶えません。

墓地埋葬か散骨か

では、現在のイギリスのお墓事情をお話しましょう。 イギリスではプロテスタント(キリスト教)に所属する人が大半を占めています。イギリスは移民も多い国でヒンズー教、イスラム教、ユダヤ教、仏教など様々な宗派の人が暮らしています。 現代では、土葬より火葬の場合が多く、市が火葬場を管理しています。火葬場は市営の共同墓地を併設しているところがほとんどです。遺骨(遺灰)は火葬の数日後に遺族が火葬場まで引き取りにいきます。遺骨(遺灰)はセラミックの筒に入って遺族に渡されます。 イギリスでは墓地埋葬か散骨を選ぶ人がほとんどです。

墓地の土地は住民票のある市の市営墓地からリース契約で借りるか、教会の管理する墓地の区画を買うことになります。 市営墓地のリース期間は50年か100年の2タイプがあります。リース契約が終わり、更新する親族が絶えてしまった場合、お墓が荒れ放題になってしまう問題が出てきています。荒れ果てた場合、墓地の区画の一部が木の生い茂るうっそうとした暗い一画になり、犯罪の温床になっている市営墓地もあります。 教会が管理している墓地は、墓地の墓守が手入れをしているので市営ほど酷い状態になることは滅多にありません。教会の敷地や近くに墓地があります。

教会では結婚式や洗礼が行われるところでもあります。結婚式の写真に墓石が映っていることも。教会の裏に墓地があるのは普通のことなので、気にする花嫁さんはいないようです。

墓石は、遺族が専門のお店で購入します。生前に自分のお墓を購入する人もいますが、少数派です。葬儀社から、詳しい説明とアドバイスがありますので、お墓購入はそれほど大変なものではありません。一族や家族の墓を持っている人は少数で、個人の墓を購入する人がほどんどです。

イギリスでは遺言を残すのが一般的です。ほとんどの人は弁護士に遺言状を作ってもらいます。遺産の分割、埋葬の方法、希望する墓地などが遺言書には詳しく書かれ、本人のサインと日付が自筆で入れられます。 。

散骨で人気のある場所は、景観のよい場所、河川、海、山、丘などです。意外な場所では、自宅の庭、所有地、ゴルフ場、サッカー場、競馬場などに散骨(灰)をする方も中にはいます。もちろんオーナーの許可を取ってが前提です。 火葬場の敷地内の慰霊碑がある芝の広場や花壇も散骨(灰)に使われます。墓地や墓石を購入する費用を工面できない、遺言、家族や身寄りがないなどの理由のある方が慰霊碑の周辺に散骨するケースが多いです

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進化するお墓事情

ガーデニングが人気なお国柄、樹木葬(じゅもくそう)を希望する方も近年では増えています。ブナ、アッシュツリーなどが木が人気があります。観光地で有名な湖水地方にも樹木葬の森があり、樹木葬専門の会社が永久管理しています。

日本のお墓事情と似ていますね。エドワード朝時代、ビクトリア朝時代の100年以上前の古いお墓を見学に行くと、墓石が天使や故人の像だったり、霊廟のような大きな建物のようなお墓だったり、現代ではあまりみないタイプのお墓が沢山ありあります。時代とともにお墓も進化していった歴史が見受けられます。

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