終活コラム

vol.102

分骨の方法や注意点

近年では、核家族化が進み、地元から離れて暮らす人も増えました。地元にお墓があると、お墓参りもなかなか難しくなります。「地元が遠いがお墓参りはきちんとしたい」、「大切な人の遺骨を傍においておきたい」といった考えを持つ人にお勧めの方法が、分骨です。分骨は、故人の遺骨を分け、別々の場所で管理することです。今回、分骨の手続き方法と、その注意点等についてご説明しましょう。

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分骨のスタイルとその方法

分骨の方法はそれをしたい人の状況によって変わります。例えば、既に遺骨がお墓に入ってから分骨したい人もいれば、お墓に入る前に分骨を望む人もいます。分骨にはどのようなスタイルがあるのか、そしてそれぞれの手続き方法について、ご紹介します。

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(1)火葬場での分骨
初めに、火葬場で分骨をする場合の手順についてご説明します。葬儀の時点で分骨することが分かっている場合は、まず、葬儀を受け持った会社に分骨を希望するという旨を伝えておきましょう。すると、葬儀社が火葬証明書を発行する手続きをしてくれたり、遺骨を分ける骨壷を用意してくれたりします(葬儀社によっては骨壷は依頼者が手配することになっているところもあるので確認しましょう)。火葬後は、火葬場で骨壷に遺骨を分けて入れてくれるので、それを納骨します。
(2)埋葬後の分骨
次に、埋葬された遺骨を分骨する手順です。まず、分骨に使う骨壷を準備しておきます。遺骨のあるお墓の管理人から分骨証明書をもらいます。この方法では、お墓から遺骨を取り出すので、自力で墓石の蓋を動かすのが難しいこともあります。その場合は、墓石を動かしてもらうよう、予め石材店に依頼しましょう。最後に、分骨先のお墓の管理人に分骨証明書を提出すれば、納骨が出来ます。
(3)本山分骨
また、分骨した遺骨を宗派の本山に納骨させてもらうことも出来ます。これは、信仰深い人が希望することが多い方法ですが、基本的に誰でも申請することが出来ます。一度納骨すると遺骨の返還が出来なかったり、共同墓であったりと、宗派によって様々な決まりがあるので、よく確認しておきましょう。 因みに、分骨証明書は遺骨を自宅等、依頼者が手元で保管する場合には必要ありませんが、分骨した遺骨をどこかのお墓や本山に入れる場合には必要です。
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分骨を行う際の注意点

分骨をする際には、その遺骨所有者や遺族の承諾を得る必要があります。例え、分骨を望んでいる側と遺族、その親族が血が繋がっているからといって、遺骨の取り扱いについての意見が異なることもあります。なかには、遺骨の保管場所を分けることで「魂が別れてしまうと成仏できない」等という考えを持つ人もいます。亡くなってから自分のことで親戚間でトラブルが起こることは故人もきっと望んでいないでしょう。故人のためにも、全員が納得するかたちで、円満に分骨出来るようにしましょう。

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