終活コラム
vol.108
意外と知られていない?お墓の形とその意味!
お墓にはさまざまな形があります。お墓というと、以前までは縦型のお墓である「和型」が主流でした。しかし、現在では、記念碑的な形のお墓や、横型のお墓である「洋型」のお墓も増えてきています。 従来の和型のお墓の場合、3段の石になっており、デザインもほとんど同じとなります。 そこで、なぜ、お墓はこのような形をしているのでしょうか。 まず、和形のお墓の場合ですが、一般的に台となる石が2段に重ねてあります。その上に棹石が積まれています。こちらの棹石を天とみたてています。 そして、二段目の台石を人、さらに下の台石を地とみたてています。 つまり、お墓の形は天・地・人の3つにみたてているという意味があるのです。 従来からの縦型のお墓はこのような意味が含まれているのですね。 また、上の天は、人体を表し、健康・家庭円満を表しています。 人は、動産を表し、家業・事業の安泰などを表しています。 地は不動産を表し、財産の維持を表しているのです。 横型のお墓の場合にも、この従来からの見立ては変わっておらず、台石を二段にされており、その上に横に向けた棹石が建てられているお墓が多いです。
お墓の種類とは?
現在のお墓のほとんどが従来の和型のお墓であり、これが全体の8割を占めているといわれています。 そのほかにも、お墓の形には種類があり、大きく分けて和型・洋型・その他の3種に分類されます。 従来までの和型は一般的な形であり、角石塔型とも呼ばれています。最も多いタイプの墓石であり、江戸の中期から現在までの歴史がある形です。 他にも、角柱型や、位牌型など種類があり、竿石のタイプなど、バリエーションがあります。 傘がついていたりと、頭頂部にもタイプがあります。 洋型のお墓は現代において普及しつつあり、都市部では増えてきているといわれています。 上に横長の石を乗せているものが多く、外人墓地に多いデザインとなります。 そのほかの墓石では、オリジナルデザインのもの、石仏型、五輪、宝篋印塔などがあります。そのほかにも、自然石をそのままあしらったものなどがあります。 地域・宗派によって、バリエーションがありますので、相談の上で墓石を決めるパターンが多いといえるでしょう。
墓石の形の選び方とは?
墓石にはこのようにさまざまな種類があります。しかし、墓石の形を選ぶ場合、どのように選べばよいのでしょうか。宗派で決めるのか・また個人で決めるのかという問題があります。 基本的に墓石の選び方は、個人で選ぶことができます。また宗派がある場合、その宗派に倣ってお墓の種類を選ぶ必要があります。 しかし、日本人は、信仰心が薄い人が実は多いのです。先祖代々の菩提寺があるという場合には、そののお寺の宗派が自分の宗派になりますが、自分の代で宗派を変更することも可能です。信仰心が薄く、継承するお墓が代々ある…という場合には、その先祖からのお墓を引き継ぐが最適です。 日本人は、信仰している宗派がない人も多いので、先祖からの宗派を引き継ぐというケースはとても多いのです。