終活コラム
vol.28
生前にお墓を建てても大丈夫?
終活していますか?
現在「終活」が定着し、エンディングノートなどにどのような葬儀を行って欲しいか、参列者に呼んで欲しい人などを生前に記していたり、生前にお墓を購入したりなど、いつお迎えが来てもいいように準備をしている人達が増えています。 一人身の人は「墓友」をつくって一緒に入るお墓をツアーで探したり、夫婦で一緒に入るお墓を探したりしている人もいます。 TVでよくツアーに密着しているのを見ると、楽しそうに皆さんお墓を探していますよね。 皆さんは、お墓探しを始めていますか?
生前にお墓を建てていいの?
そもそも生前にお墓を建てて大丈夫?縁起は悪くないのかな?と思われる方もいるかもしれませんが、実は古くから縁起が良いこととされてきたようです。 生前にお墓を建てることで「家庭円満」「子孫繁栄」「長寿」のご利益があると言われています。 また生前に死後の供養を自ら行うことを「逆修(げきしゅう・ぎゃくしゅう)」と言い、死後の菩薩を弔う追善供養に比べ、仏教では善行とされているそうですよ。 またエジプトのピラミッドにも寿陵が存在したと言われており、歴史上の人物達も生前にお墓を準備していたようですよ。 寿陵って何?と思われた方もいるかと思いますが、生前に建てておく自分のお墓のことを寿陵(じゅりょう)といいます。 生前にお墓を建てるというのは、仏教の教えに従った功徳(くどく)の高い行為であるといえるようです。
生前にお墓を準備すると何が良いのか?
でも生前にお墓を準備しておくと何が良いの?と疑問に思われる方もいるかと思います。 やはり一番は「自分の希望通りのお墓を決められる」ということです。 生きているうちに自分でお墓の場所や墓石を決めておけば、自分で納得したお墓を建てることが出来ますし、亡くなった後だと家族は、お葬式や手続きなどやることがたくさんあるので、故人にあったお墓をじっくり調べて決めるのが難しいかと思います。 なので、後で後悔しないためにも自分で生前に決めて置いた方が安心出来ますよね。 他にも実は・・相続税の節約になることを知っていますか? 実は、お墓に対して相続税は課税されないようになっています。 お墓は一般の相続財産と異なり「祭祀財産(さいしざいさん)」として別枠になっています。 仏壇も同様に非課税となっています。 お墓を建てるためのお金には相続税はかかりますが、あらかじめ建てられたお墓は課税対象外となっており、税金対策のために生前にお墓を建てる人もいるようです。 税金対策のためではなくても、生前にどんなお墓を希望しているのかということや費用も決まっていれば家族の負担が軽減されることも勿論ですが、故人の希望通り供養出来て良かったと、ほっとした気持ちで見送れることは大事なことかなと思います。
お墓選び時の気を付けることとは?
では、実際生前にお墓を選ぶとなった場合に気を付けたいポイントですが、「生前にお墓を購入すること」を断る場所もあるということです。 全ての墓地・霊園・納骨堂が生前にお墓を購入することを受け付けているわけではありません。 特に公営墓地などでは、遺骨が受け付けてもらえない場合がありますので、気になった墓地・霊園には一度問い合わせして確認してみて下さいね。 ただ生前に受け付けてもらえない場合は、エンディングノートなどに自分の希望を記載しておくか、ご家族に相談しておくといいかもしれませんね。