終活コラム

vol.51

「遺体ホテル」を知っていますか?

葬儀難民

都市部で死者の増加に伴い、ある物が不足しています。 皆さん、何か分かりますか? 「火葬場」です。 今、何日も待たされる「葬儀難民」が増えているのを知っていますか? 実は今、一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)では、時間帯によって火葬場や斎場が混み合っており、すぐに葬式に出せなく何日も待つ状況が増えているのです。 例えばお昼の時間帯に告別式・火葬を望む場合、斎場が1週間以上先まで埋まっていて、すぐに葬式が出せないケースが増えているようです。 東京都福祉保健局によると、都内の年間死亡者数は約11万人。 毎日平均300人以上が亡くなっているそうです・・。

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その状況の中、都内の火葬場は26ヶ所しかなく、保冷庫は常に遺体でいっぱいだそうです。 火葬場を新たに建設しようとするにも難しい事情があるそうです。 火葬場計画が持ちあがっても、「土地のイメージが悪くなる」として地元住民が反対するケースが多いため、中々火葬場が増えず市も困り果てている状況のようです。 確かに自宅近くに火葬場は抵抗がありますよね・・ そこで自治体は、「受入時間の延長」で対策を取っている状況のようです。 例えば八王子市斎場では、年末年始や一般的に葬儀が避けられる「友引」の火葬を引き受けているそうです。 またある市では、炉の前でお骨を拾うのが一般的ですが、別の場所に移してお骨を拾うことで、炉の回転率を向上させているそうです。

ビジネス化する「遺体ホテル」

そんな状況の中、あるビジネスに注目が集まっています。 皆さん、「遺体ホテル」って聞いたことありますか? なんか名前からして、ちょっと怖いですよね・・。 このホテル、実は葬儀難民のために出来たホテルなんです。 どういうことかというと、火葬場の順番待ちしている間、遺体を安置出来る場所なんです。 しかも、ホテルなので遺族も宿泊することも出来るそうです。 また施設内で通夜や告別式を営むことも可能なんだそうです。 ちゃんと料金システムも構築されており、平均的な葬儀費用の半分以下の価格で使用が出来るようです。 あるホテルでは、遺体搬送から火葬まで組み込んだプランが約45万円。 通夜や告別式を省略することも出来、最小限の「見送り」であれば20万円程度で可能だそうです。 色々調べてみましたが、内装も綺麗で外観もホテルには見えなく、普通の住宅にも見えます。 でも法的に問題ないにしても、急に自宅の横に出来ていたら、びっくりですよね・・

増加する「献体登録者数」

また「献体」登録者が増えているのを知っていますか? 自分の遺体を医学部の解剖実習のために提供する登録者数が増え、現在の登録者数は約25万人以上を超えているそうです。 1985年当時の解剖実習に使用されていた遺体の半数は、警察から提供される身元不明遺体でしたが、現在はほぼ100%献体だそうです。 自分から「献体」を望むのはなぜなのでしょうかね? 調べてみると、「そのまま火葬されるより、人のためになるんだったら自分の体のいいところが少しでも役にたてば」「誰にも迷惑をかけたくない」など、最後に社会貢献したいなどの気持ちがあるようです。 また、こんな声もあるようで・・ 「火葬費用や搬送費用がかからずに済むから」「お墓を残さなくて済む」などの経済的な理由もあるようです。 社会貢献が出来るのと同時に、経済的なことで誰かに迷惑をかけずに済むといった理由でも「献体」を選ばれる方がいるようです。 基本、身寄りがなく遺骨を受け取ってくれる人がいない場合、遺骨は大学が用意した納骨堂などに合祀されるか、納骨堂がない大学の場合は大学により異なるそうです。 自分が最後、どうやって人生の幕引きをするかは、人それぞれかと思います。 今後も昔では考えられなかった幕引きの方法が登場しそうですね。

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