終活コラム

vol.57

ペット墓にも変化!?ペットと一緒に眠れる墓

ペットのお墓の変化

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現在、ペットを家族の一員として飼っている世帯が非常に多いですよね。 私も実家で犬を飼っていますが、服を着せて散歩に行ったり、一緒に家で寝たりと、今や完全に家族の一員となっています。 以前のように、「番犬」として犬を飼う家庭はほぼないのではないでしょうか。 食事も以前は人間が食べた食事の残飯でしたし、今のように室内で人間と同じように犬が暮らすなんて考えられなかったでしょう。 ですが、時代も変わり今ではペット霊園なども出始め、「ペット専用のお墓の霊園」も各地で建設されるようになっていきました。

ペット霊園とは

ペット霊園とは、基本的に業者が運営しています。 法律的にペット霊園は規制をする法律はなく、現在は需要が高いのもあり、様々な業者が参入するようになりました。 今では一部自治体で条例を設定して規制に走る動きもあるようですが、全国的に見れば容認しているとみていいでしょう。 たかがペットのお墓だと考える方も多いでしょうが、実際はかなり本格的にできます。 葬儀も「ペット葬儀」と検索すると分かると思いますが、様々な業者が出てきます。 火葬場まで搬送をして実際に火葬を行い、法要も通夜・葬儀・四十九日法要、そしてお墓への納骨式などと本当に人間さながらの葬儀を行うことが可能です。 そこまでくると、人間とペットの境目がどんどん無くなってきているような感じがしますね。 現在、葬儀の簡素化がする流れからすると、人間より良い葬儀をしているかもしれません。

新しいペットのお墓の形

そのような流れの中で、お墓の弔い方にも変化が起きてきています。 近年、注目されているのがペット共葬墓地。 従来からあるペット霊園とは異なり、「ペットが飼い主である人間の墓に一緒に入れる墓地」があるんです。 通常、人と動物が同じ墓に入ることはタブー視されがちです。 しかし、法律上では動物は「モノ」と扱われ、ペットの骨を個人の「副葬品」として人の墓に納めることは禁じられていません。 もちろん、他の墓地利用者や檀家からの反対の声は多いです。 本来の形である「人の遺骨以外の埋葬を認めない」といった墓地の方がはるかに多いのが現状です。 さて、そんなペットとの共葬ができるお墓ですが、そのようなお墓は宗教上では問題はないのか? 結論から言うと▲です。 仏教の教えでは、人も動物も生死を繰り返す同じ命とされています。 動物が来世で人となることもあるし、またはその逆もあるというわけです。 そういう意味では、命に区別がない以上、人間とペットとの共葬は問題ないと言えるでしょう。 しかし、動物は「畜生(けだもの)」であるとされ、その骨と一緒に葬ると故人が成仏できないという考えに従うとペットとの共葬は当然禁じるべきだという意見もあります。 現在、ペット共葬墓地は、宗旨・宗派不問の霊園内に共葬用の区域を設ける形をとる霊園が多いです。 そのような墓地に入るペットは、犬や猫はもちろん、ウサギやフェレットなど多様な動物が飼い主と同じ墓に眠っています。 最近では、霊園だけでなく寺院の墓地でも「ペット共葬可」とする動きも見られます。

ペット共葬墓地の永続性

このような「ペット共葬可能な墓地」は、ペットとその飼い主も一緒に納骨できるだけでなく「墓地の永続性」という面でも「ペット霊園」との違いがあります。 以前、ペット霊園を営む業者が経営破綻して土地が譲渡され、そこに納骨したペットの遺骨を飼い主が取り出すことができなくなる事態が起きました。 しかし、「あくまでも人の墓」であるペット共葬墓地であれば、同様の事態ははまず起こらないでしょう。 人のお墓は、急になくなるような事態があってはならないために、経営主体が地方自治体、宗教法人、公営法人に限られ、行政の許認可がないと運営できません。 そのため、ペット共葬の墓地は将来に渡って墓地としての利用が可能です。 このように愛するペットが長く安心して眠ることができるように、飼い主と一緒に納骨できる墓を選択する人は今後増えていくでしょう。

変わりゆくお墓の形

このコラムでは、時代とともに変わっていくお墓や葬儀のスタイルを紹介したりもしていますが、ペットのお墓もいろいろと変わってきているようですね。 一部寺院では、境内のお墓を全てペット共葬可にする動きもあったり、ペットと一緒に入れる永代供養墓の建設に向け動いている寺院もあります。 今、そのようなお墓や葬儀に関わる一般のニーズというのは非常に変わってきており、今後ももっと変わっていくと予想されるでしょう。 今回はペットのお墓に焦点を当ててコラムを書きましたが、いろんな供養の仕方が現在あります。 ぜひ、自分にあった供養の仕方、故人にあった供養の仕方ができるように様々な選択肢を検討するのが良いでしょう。

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