終活コラム

vol.56

世にも奇妙な物語でも話題になった「墓友」

増える「墓友」

皆さんには「墓友」はいますか? ここ数年、同じお墓に入る事を目的とした知人や友人をつくる人が増えています。最近では、有名人も「墓友」をつくり一緒に墓地見学に行くことを公表しており(実際一緒に入るかは分かりませんが・・・)、家族ではなく友人とお墓に入ることも珍しくはなくなってきました。 では皆さん、どこで「墓友」をみつけているのでしょう? また家族がいるのに、「墓友」をつくる理由とはなんでしょう? 今回は「墓友」について紹介したいと思います。

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「墓友」が増えた理由

まず大きな理由が「少子化の影響」です。 昔の日本は家族を基本とする生活形態でしたが、現在は核家族化が進んでいたり、誰も実家の跡を継がないなどで、先祖代々守ってきたお墓を守る人が少なくなりました。 また社会の高齢化に伴い、単身で暮らす老人が増え続け「孤独死」が他人事ではない身近な問題になっています。 2009年に内閣府が60歳以上の高齢者を対象にした調査では、単身世帯の65%が「孤独死を身近な問題」と感じていたことを明らかになるなど、御一人様にとって「死」が大きな問題になっている状況です。 この問題は今後もっと拍車がかかっていくことは間違いないようです・・

どこで知り合う「墓友」?!

でも「墓友」といっても、全てが昔から知り合いというわけではないそうです。生前に永代供養の契約をした者同士が交流を持ち、親睦を深めるためのサークルも存在しているようです。 同じ敷地の中にお墓を構え、死後延々と同居することによる親近感から、生前より句会など一緒に習い事をしたり、お茶を飲んだりするなどして仲良くなるという人達がどんどん増えてきているようです。 でも、すぐ仲良くなれるか不安の人もいるかと思います。 意外に皆さん、同じ死生観を共有しあっているので、すぐに仲良くなり意気投合することが多いそうですよ。 中には「同じお墓を選んだだけあって気心があう」と句会に発展した「墓友女子会」もあるそうです。 老人ホームでも一緒のお墓に入ることを募っているところもあるそうです。

様々な形で広まる「墓友」

90年以前は全国で4件だった「集合墓」「共同墓」は近年急増し、特に女性に人気のようです。 一人身の人、身内にお墓の世話をかけたくない人、高いお墓は不要だと思っている人達。 「終活カフェ」など語り合う場も増加しており、サービスも充実しています。 今ではセミナーも一緒に行き、自分の死後や老後について考える人が増えています。

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また今では、「墓友」をテーマにした舞台やドラマも登場している状況です。 他国ではベートベンなど音楽家達と「墓友」になれるかもしれないらしいです。 とういのも、青山霊園の約10倍の広さがあるオーストリアにある墓地で、年間約2000万人が訪れる観光地墓地に、日本人が墓をつくる権利が発売されたそうです。 大きさや納骨棚により、300万円・500万円・1000万円の3種類の価格設定があるようです。ロシアやシンガポールなど様々な国々からも問い合わせがきていたようです。 高価ですが、購入後は掃除や修理などの管理もしてくれるため、墓参りをして清掃するなどの煩わしさは一切ないとか・・。 音楽家であれば、ウィーンで、しかもベートベン達と埋葬されることは、何にも代えられない喜びになるかもしれませんね・・。

前向きに歩む人達

終活コミュニティには、死後も一人ではないという安堵感からなのか、「死」を前向きにとらえられる人が増えたそうです。 皆さん当初は、年齢を重ねるにつれて抱える不安を誰にも話せず、一人で抱え込んでいる日々でしたが、同じ悩みを抱える人達に出会い、「死」や「墓」について本音で話せる環境に身も心も軽くなったそうです。 今、悩んでる方も一人で抱え込まず、ぜひ様々なサービスを利用してみて下さいね。

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