終活コラム

vol.60

日本に近い!?韓国のお葬式

泣き屋を雇う葬式

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葬儀の現代化が進む日本。 葬儀の合理化が進み、葬式のスタイルが変わってきた事が問題とされる日本ですが お隣の国「韓国」の葬儀事情は一体どのようなものなのでしょうか? 私が「韓国のお葬式」と言われてイメージすることっていえば「泣き女」という職業があることですね。 以前、テレビでもよく取り上げられていましたが、韓国では葬儀の時に悲しい雰囲気を作り出すために「泣き屋」という職業が存在していると・・・ つまり葬儀のためにわざと泣くサクラのような仕事をしている人たちがいることが話題になりました。 この職業は韓国では今でも一種の高収入ビジネスとなっているみたいですね。 では、なぜそのような職業があるのか!? それはですね、端的にいえば、韓国では亡くなった故人のために死を悼んで盛大に泣く事が良いとされているからなんです。 そのへんは、悲しみを抑える事が美意識であると考える日本人とは違いますね。 しかし、実際のところ、いくら悲しくても人間というのはなかなか泣けないものです。 ですから、そういう時に職業である「泣き屋」の登場となるのですが、必ずしも韓国の人たちは「泣き屋」を雇わなければならないという決まりはないようです。 「泣き屋」を雇うか雇わないかは実際のところ遺族の意向で決めているようです。

韓国の葬儀の特徴

「泣き屋」を雇うかどうか・・・ そういう職業があるのも1つの韓国の葬儀の特徴と言えるでしょう。 韓国の葬儀というのは、基本的に「3日葬」です。 3日間にかけて葬儀を行うが決まりとなっているわけです。 それは故人が信仰していた宗教が、キリスト教であっても仏教であっても、または儒教であっても関係なく3日間かけて葬儀を行わなければなりません。 そのような3日間行う葬儀でも、韓国ももともと儒教精神の強い国なので、家族、先祖といった血縁による結びつきが強くあります。 ですので、身内でもきちんと3日ちゃんと休んで葬儀に参加するのがルールです。 日本人の感覚からすれば、「社会人だと身内の葬儀でも3日間も休むのは、大変・・・」 と感じますが、韓国社会では「それが当たり前」なので、忌引き扱いで休みがきちんともらえるようです。 それも伯父(叔父)・伯母(叔母)が亡くなった場合でも同様に3日間の忌引きがもらえることになってます。 それも韓国社会では誰もが認めている事です。

合理化が進む韓国の葬式

さて・・・日本では葬儀がどんどん現代化していっていますね。 「人口が都市部に集中していること」 「核家族化が進んだこと」 という社会的な問題が葬儀の現代化の最大の原因となっているわけなのですが・・・・ お隣の国「韓国」も実は日本と同じように「人口の都市部への集中」「核家族化の増加」が進んでいます。 そのような背景もあってか、韓国の葬儀も日本とは違う形で合理化が進んでいっています。 以前の韓国の葬儀は日本と同じように自宅で行うのが基本とされていました。 しかし、それも核家族化が進み、都市部のアパートやマンションに住む人が増えた事で、自宅で葬儀を行う事がやりづらくなってきたわけです。 そこまでは日本と同じ状況ですよね。 そこで日本は家族葬や直葬など、規模を小さくした葬儀の方法が主流となっていったのですが、韓国の場合は、多くの「葬儀場」が総合病院に隣接しており、いわゆる「病院葬」というのが主流となりました。 葬儀専門の式場もあるが、通常、葬儀場は病院の隣か地下に設けられる事が多く「病院と葬儀場がワンセット」になっているんです。 日本人からしたら、「縁起でもない・・・」なんて声が聞こえてきそうですが・・・笑 最近でも日本では「静岡県にある病院の隣に、葬儀会館を建設しようとしたら住民説明会で猛反対が起きた」なんてニュースもありましたね。 というと、日本からするとややNGな感じもしますが、韓国ではそのような病院と葬儀場がワンセットとなるようなスタイルに変化していっています。

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お隣の国「韓国」の葬儀から日本が学ぶ事

前述しましたが、韓国は儒教精神が強い国なだけあって血縁の関係性を非常に大切にしています。 だからこそ日本のように「核家族化」や「人口の都市部への流出」など状況が同じであるのに関わらず、葬儀が簡素化するようなことはないようです。 葬儀には3日かけ身内はそれに合わせしっかり休む。 会社もそのことは当然だと認めている。その分、しっかり故人の供養をする。 そういった事ができる韓国の葬儀をみると、日本人の葬儀がどんどん簡素化していく現状をみると「信仰心の低下」を感じずにはいられないですよね。 これからの時代、様々なことを含め「合理化」が進んでいくのでしょうが、韓国のように大事な部分は残っていて欲しいなと感じます。

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