終活コラム
vol.85
死後の遺品整理を依頼出来る代行サービス
死後の遺品整理について
「自分は独身で他の家族も自分より高齢」、「結婚はしたが子どもがいない」「親族と疎遠にしている」といったケースに、あなたはあてはまっていませんか?
このようなケースにあてはまるなら、将来の孤独死の可能性を考えた方が良いでしょう。孤独死した場合、死後の遺品整理はどのように行えば良いのでしょう。孤独死をしても、役所等の自治体が家や遺品の整理を勝手にやってくれると思っている方もいるかと思いますが、自治体は規定に従って遺体の火葬等は受け持ってくれますが、遺品整理はしてくれず、その人の住まいの不動産オーナーや大家さんが部屋の整理を自腹で行うことになっているのです。
また、自分が認知症や病気になった時の財産の管理等をお願い出来る後見人契約にお願い出来ると思われがちですが、それも間違いです。依頼人が認知症等にならない限りその契約や発動しませんし、認知症にならなければ契約自体が発動しません。周囲に迷惑をかけない方法で、そして自分が周囲に知られたくないことも隠してもらいつつ、死後の身辺整理をしたいものです。
死後事務委任契約とは
自分の死後の遺品や財産の整理を第三者に委任するという契約を結ぶことを「死後事務委任契約」といい、近年ではこれを業者に委任することが出来るというサービスがあります。
核家族化の広がりや生涯独身者の増加に伴い、増加しつつあるこの代行サービスですが、具体的にはどのようなことをお願い出来るのでしょうか。
このサービスにおいては、依頼人が生前に希望したスタイルでの葬儀や埋葬をしてくれたり、病院や施設等で亡くなった場合そこの死亡診断書の受領や遺体引き取り、役所での死亡届提出等を代行してくれます。住宅の遺品整理についても依頼人の指示通りに行ってくれ、住宅の清掃はもちろん、不動産契約や光熱費等の公共サービスの解約・精算の手続き、財産や貴重品を仕分けたり保管してくれたりもします。その上、パソコンやハードディスク、カメラ、携帯電話等に保存されている依頼人のプライバシーに関わるデジタルデータの処分や、メールアカウントやSNSサービスの利用停止手続きも、希望があれば行ってくれるのです。そして、死亡通知についても、自分が希望した相手にのみ連絡してくれます
。料金は業者や依頼するサービス内容によって異なりますが、基本報酬と遺産総額の数パーセントと設定している業者は多いようです。、「立つ鳥跡を濁さず」といいますが、自分の死後に周囲に迷惑をかけないだけではなく、遺品やプライバシーが保護された安心出来る状態をつくっておきたいという方には、お勧めのサービスです。