終活コラム

vol.87

意外と知らないエンディングノートの書き方

皆様は「エンディングノート」というものの存在をご存じでしょうか。エンディングノートへの記載は「終活」においてまず真っ先に行う事だとされています。

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このエンディングノートを残しておくことにより、家族は自身の死後に様々な手続き等を行いやすくなります。 「死んだ後の事を考えておくなんて不謹慎だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自身に関してのことを何も言い残さなかったがために、本人の死亡後、トラブルへと至った例はたくさん存在します。

また、自身が危篤状態に陥った時、本人の本当の意思を尊重してもらうためには、エンディングノートに様々な想定をして書き込んでおくことが大事になってきます。ですので無用なトラブルや、自らの意志を残すためにも「エンディングノート」は必ず書いておきましょう。

具体的にはどんなことを書くのか

エンディングノートに関していうと実は、これを書かなくてはいけないという決まりはありません。本人の好きなことを書いていいのです。

ですがそんなことを言われても何を書けばいいのか分からず戸惑ってしまいますよね。そのような人のために、一般的な傾向を踏まえ、具体的にエンディングノートに何を書けばいいのかについて述べていきます。

まずは、個人に関しての情報です。名前や住所といった基本的な情報から、兄弟、従妹などの親類関係の情報、また家族や友人との思い出なんかを書き残しておくのもいいかもしれません。特に親類関係の情報は子供が全然知らないことも多く、葬儀の時にはじめて出会って、「この人誰?」といったようなことになる可能性もあるのできちんと書いておきましょう。

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次に書くべきは資産の事です。自身の保有している不動産や株式などの、現金ではない資産の情報や定期預金、保険に関してなどの情報を書きましょう。また、今現在お金の貸し借りをしている場合は後々になってトラブルを引き起こさないように、絶対に記載しておくべきです。さらに、後述しますが遺産の分配やその理由に関しても書いておくとトラブルの防止に役立ちます。その次に書くとすれば、医療や介護に関することでしょう。望んでいる介護の方法や、介護施設、余命宣告を受けた時にそれを知らせてもらうかどうかなど、事前に家族と話し合って書いておきましょう。さらに、重い病気にかかってしまい自らの意思表示ができなくなってしまった時に備えて、治療の方針に関しての希望や、延命治療を望むかどうかについて書いておくことにより、自らの意志を尊重してもらうことができます。

他に書いておく事としては、葬儀やお墓のことなどが挙げられます。葬儀やお墓に関してのことはもし自らの望む形があったとしても、事前に決めない限り絶対に本人の希望通りになることはありません。また書き記しておくことで残された家族が故人のためにどうするのが一番良いのかという点に関して悩む必要もなくなります。まだ他にも書こうと思えば書けることはたくさんありますが、上記で述べた事項は押さえておくといいでしょう。

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エンディングノートと遺言状の違い

上記のエンディングノートに記載しておくべき内容を見て、ちょっと遺言状と似ているなと感じた方が居るかもしれません。特に遺産相続に関してのことなどは遺言状に記すべき内容です。この2つの決定的な違いは、法的拘束力があるかどうかです。遺言状にはきちんとした形式で書けば法的拘束力がありますが、エンディングノートにはありません。ですのでたくさんの資産を持っている場合、財産分与の事に関しては必ず遺言状の方に記載しておきましょう。ですがエンディングノートの方に、その分配の理由やそれぞれへの思い、日ごろの感謝まで書いておけば遺産相続時のわだかまりや争いを回避できるかもしれません。

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また、エンディングノートには近しい人に当てたメッセージを残しておくことができます。歳を重ねるといつ何があるのか分かりません。もしかしたら急な病で何も言い残せない可能性もあります。そのような悲劇を起こさないよう、日ごろ直接言うにはちょっと恥ずかしい自らの思いを、手紙のような感じで書いておくといいかもしれませんね。そういった意味ではエンディングノートには遺言状にはない素晴らしい面を持っていると言えます。

エンディングノートには遺言状には残せない様々なことを書くことができ、自らの意志を示すことのできる非常にすばらしいものです。ですがその反面、気軽に書き始めることが可能です。そろそろ終活を始めてみようかと思ったら、まずは自らの思っていることをありのままにエンディングノートに書いてみてはいかがでしょうか?

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