終活コラム

vol.53

知っておくべき!改葬のトラブル&マナー

改葬ってなに!?

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近頃、お墓の引越しをする人が増加しています。 そのお墓の引越しのことを「改葬」というのですが、その改葬の届け出が現在、年間で7万件もあると言われています。 7万件という数は非常に多く、現在、社会問題にまでなっているのですが「改葬」という言葉自体あまり馴染みがないですよね。 しかし、今後改葬の必要性はますます高まっていくと言われています。 それはなぜでしょうか? そもそも、なぜ年間7万件を超える改葬の届け出があるのか。 その理由には大きく2つの社会的な事情があります。

1.大学進学や就職と同時に実家を離れ、別な土地に定住しているのでお墓参りにいけない

2.お墓を継ぐ人(後継者)がいない

このように都市部への人口の流出が進むと同時に、地方の過疎化が進行している状況であり、なおかつ少子化問題などによりお墓を継ぐ人がいないという状況が今後も続いていくことが予想されている現在、今後も改葬の需要が高まっていくでしょう。 やはり、毎年地方にある遠くのお墓にお墓参りにいくには、お金も時間もかかるわけで、 それであれば「自宅近くにお墓をもちたい!」と合理的に考える人が近頃は非常に多いわけです。

気をつけて!改葬のトラブル

そこで「改葬をしたい」とお墓がある市区町村から改葬許可申請書をもらい、お墓がある寺院の住職に手続きをしてもらうわけですが、(手続きなしに勝手にお墓の改葬はできません!)そこで申し出た際に改葬元の住職が「改葬は絶対に認めない」と、頑として拒むケースがあります。 特に、地方の寺院は過疎化が進んでいる事情があり、檀家が減り続けて死活問題になっています。 (近い将来、過疎化が進む地方の寺院の数は半減すると言われています) ですから、離檀(檀家をやめること)に対して、非常にナーバスになっているわけです。 そういった場合、改葬許可申請書に印鑑を押してくれなかったり、閉眼供養(墓石に宿った魂を抜くために行う儀式)をしてくれなかったりします。 そうなると、改葬は不可能な状況になります。 解決策がなく、突破口を開くには行政に相談して、住職に事情を聞き出してもらうくらいしか方法はありません。 ちなみに両者の間に改葬先の住職は原則、介入をしてはいけません。 なぜなら、下手に間に入ると「改葬をそそのかした」と言われかねず、逆効果になります。 他にも、安易な改葬をして失敗したというケースも多くあります。 都内では現在、ビル型の永代供養納骨堂が増えてきています。 つまり、田舎の墓から都会の墓へ引っ越す人たちの受け皿として、巨大な機械式の納骨堂が流行っているわけです。 しかし、その様な納骨堂ですが購入したはいいものの、しばらくして「土地付きの墓がいい」といって、また納骨堂に納めた遺骨を改葬する人が多いんです。 「ビルに入った納骨堂は、無機質で故人に対して申し訳ないような気がした・・・」 このように室内にある納骨堂は暗くて簡素なイメージを持ちます。 さらに、納骨堂では室内にある関係上、お線香を焚くことが出来なかったり、お供えができないなど、故人に対して十分に供養ができないと感じる人が非常に多いです。 ビル型永代供養納骨堂は主に民間業者が取り仕切っているので、購入手続きも非常に簡単です。 ですが、便利さや価格重視で安易に求めてしまうと後悔することも・・・。

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改葬をするために大切なこと

そのようなトラブルがあるので、改葬をする場合はある程度期間が必要です。 焦ってすぐ進めようとするとトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。 お墓の改葬をすることは今の時代、非常に合理的な考え方ではありますが、寺のしきたりを無視して一方的な考えを主張すると住職も反発してしまいます。 急がず丁寧に住職とコミュニケーションを深めていくのが最も得策だと思います。 また改葬先も安易に決めるのではなく、改葬の場合も事前に幾つかのお墓を回り、本当にその供養の仕方・納骨の仕方でいいのか、しっかりと見極めて欲しいと思います。 以前は、改葬先のお墓は従来の家墓か、永代供養墓か納骨堂か・・・・ と、改葬先のお墓の選択肢が非常に限られていましたが、近頃だと納骨墓のように屋外型の納骨堂タイプのものなど、低価格だが個別で入れる屋外のお墓があります。 時代に合わせ、お墓の選択肢も非常に多くなってきていますので、様々なタイプのお墓を照らし合わせて、故人にとっても自分にとっても、満足出来る改葬を行えるようにしましょう。

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