終活コラム

vol.54

「お坊さん便」と「送骨」

「お坊さん便」

皆さんも聞いたことがあるかと思います。 「お坊さん便」とは、ネットを通じて、法事や法要など必要の時に僧侶を手配出来るサービスで、全国に派遣可能で全ての宗派に適応可能なサービスです。 またこのサービス、何よりも今までと違うのは「明朗会計」という点です。 今まで支払った金額は、適正だったのか、それとも支払過ぎだったのか不安に思われた方もいるかと思います。 「お坊さん便」の内訳はというと、交通費やお膳料、読経、法話などが含まれており、アマゾンなどの手数料を除いた金額が「お布施」として僧侶へ支払われるそうです。 なぜ、こんなサービスが出来たのだろうと疑問に思う方もいるかと思います。 このサービスが出来た背景には、時代の流れと共に、お寺との付き合いも希薄になり菩提寺が無い方や檀家になることに抵抗のある人が増え、「お寺」との付き合い方法に疑問や不安を持つ人が増えた背景があります。 そこで疎遠になった「お寺」と「お寺の助けを求めている人」を繋ぎ合わせるために出来たサービスが「お坊さん便」です。 使用した方達の多くが「金額が明瞭で安心出来る」「お坊さんを探すのに苦労していたから助かった」という声が多かったようです。

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初めてお坊さんに葬儀や法要をお願いする際に、金額が明瞭だと安心出来ますよね。 また当人である御坊さんは「僧侶である以上、誰かに必要とされれば役にたたねばならない。時代が移り変わってこういうサービスが広がるのもまた諸行無常です」とTVのインタビューで答えていました。 このサービスは年々利用者も増えており、僧侶の登録者数も増加しているようです。 ただ「宗教行為を商品にするのは不適切だ」「お布施を定額表示することに反対」など反対の声もあるようです・・。 色々事情はあるかもしれませんが、お布施や葬儀の相場などを明瞭化するなど安心材料を提供するだけで、安心して気軽に、お寺の門をたたくきっかけになるのではないかなと思いますが、皆さんはどう思いますかね?

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「ゆうパックで遺骨を送る」時代

皆さんも郵送で遺骨を送るニュースをみたことがあるかと思います。 最初このニュースを聞いた時は、遺骨って郵送出来るんだと驚きました。 大手宅配会社の殆どは受け付けていないそうですが、日本郵便のゆうパックなら「遺骨」を配送可能な時代になりました。 やり方はというと、お寺などのHPから申込み、寺が用意してくれる専用の段ボール箱に骨壺を入れて送るだけです。

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普通の宅配と同じでやり方は簡単そうですね・・。 ただこの方法に異論を唱える人は勿論います。 「遺骨をモノ扱いしてとんでもない」などなど・・・。 たしかに「遺骨」を郵送するのは、少し気が引けますがこれも時代の流れですかね・・。 さすがにやり過ぎなのかなと思う反面、このサービスにより救われている人もいるのも事実です。 例えば、「自分が寝たきりの状況で妻の遺骨を納めにいけない」「絶縁状態の親戚が孤独死したが、 骨をどうしたらいいか分からない」「本当は自分で持っていきたいが、高齢で車の運転も出来ず、 新幹線に乗るのも大変で送骨を選びました」など、誰に相談しえていいか分からない、解決が難しそうな悩みを持っている方が利用されているそうです。 このような解決が難しそうな、見落されがちな悩みを持っている人は思っている以上に多いのかもしれません。 賛否両論あるかと思いますが、一人でも多くの人が救えるのであれば、必要なサービスなのかもしれません。国が手を差し伸びにくいものこそ、積極的に誰かが声をあげて手を差し伸べていかないといけないですね。

日本の歴史を見てきた「お寺」

日本は今後、多死社会に向け様々な問題に直面すると同時に、その問題を解決すべく過去に例のない様々なモノやサービスが登場してくるかと思います。 過去に例をみないからNGなど一面だけを見てシャットダウンするのではなく、総合的にみてどうなのか。柔軟な考えで判断していかないといけないですね。 ある記事にこんなことが掲載されていました。 「今まで通りのことだけをやっていたのでは、寺院は時代に取り残され、困っている人を助けるという本来の役割を果たすことさえも出来なくなってしまうだろう」と。 お寺は日本の大切な伝統文化でもあります。 形は変えても、お寺から教わる「心」というものは変わりません。 まだまだ気軽に入って良いというイメージが薄い「お寺」 昔のように「開かれたお寺」を目指し、寺院と一般の方の縁を結ぶきっかけとして考えるのであれば、こういった新しいサービスも取り入れてもいいのはないかなと思います。 皆さんはどう思いますか?

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