終活コラム

vol.123

時代とともに変わるお墓

社会の変化による影響も

日本において庶民の仏教に対する信仰が確立したのは江戸時代と言われており、現在多く使用されている一般的なお墓である角柱の三段墓は江戸時代の中期あたりから普及しました。社会的な背景として檀家制度があり、寺院と民衆とのつながりは密接なものとなりました。お墓は代々受け継がれ、現代に至るまで庶民と寺院の関係性は強く引き継がれています。

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しかしその一方で、核家族化や都市部への人口集中による過疎化・少子高齢化など特に戦後、日本社会に劇的な変化が起こり、その影響により近年ではいわゆる「家墓」の存続が困難となるケースが増加しています。その結果として、全国で雑草に覆われて墓石も見えないような「荒れ墓」や使用者が不明の「無縁墓」など継ぐ人がいなくなってしまった墓が増え続けています。
また、こういった事態に陥らないように「墓じまい」をされる方も増えています。「墓じまい」により墓を撤去した場合、遺骨は合葬墓や納骨堂に移すいわゆる「永代供養」をされるケースが多く見られます。

永代供養とは

近年主に、子供や親族に迷惑をかけたくないという理由で合葬墓や納骨堂などへの埋葬を希望される方が増えています。永代供養とは一般的に、お寺や寺院が永代にわたって管理や供養をしてくれる埋葬方法の事です。

永代供養には納骨堂や合葬墓などの方法があります。中でも納骨堂は今までのお墓の代わりとなり、安い、近いなどの特徴がある施設です。納骨堂はもともと一時的に遺骨を保管してもらう施設でしたが、現代では墓・土地不足を補う手段として増えています。納骨堂にはロッカーと同じような形式で作られている「ロッカー型」や、棚に骨壷を用意して並べるタイプの「棚型」、仏壇形式で焼香台やお供え物を置けるスペースもある「仏壇式」などさまざまなタイプの施設があり、人気の施設は即座に完売してしまうケースもあります。一方で合葬墓は、後継者がいない方などのためのお墓であり、基本的には他の方の遺骨と合祀されます。霊園管理者が永代にわたる供養と管理を行う点が一番の特徴であり、生前の予約が可能な施設もあります。また、近年では公営の合葬墓が開設されるケースも増加しています。

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「納骨墓」という新たな選択肢も

永代供養墓には、納骨堂や合葬墓以外のものもありニーズに合ったさまざまなタイプの施設が出来つつあります。その中でも最近では納骨墓という新たな選択肢が注目を集めています。納骨墓は納骨堂とお墓を融合させた次世代のお墓と言われており、墓石に納骨するイメージのお墓です。

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通常のお墓より安価であり、宗派や国籍なども問いません。また、都市部にあるケースが多くアクセスが便利であるなどの特徴があります。屋外にあるため永代供養墓でありながら従来のお墓のイメージに近く、価格面でも他の永代供養墓より安価なケースが多いようです。 時代とともに社会が変化し、お墓や埋葬方法にも変化が見られています。今後も少子高齢化や過疎化などは継続すると見込まれており、墓じまいをされる方や永代供養墓を検討される方が増える事が見込まれています。また近年の傾向として、死後に子供に迷惑をかけたくないとお考えの方や、お墓を継ぐ子供がいない方が増えています。終活の1つとして、一度納得できる埋葬方法を検討されてはいかがでしょうか。 123-05

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