終活コラム

vol.124

生前墓ってご存知ですか?

生前墓とは

近年生きている間にお墓を建てる、いわゆる「生前墓」を購入される方が増えています。
皆さんは「生前墓」と聞くと、どのようなイメージを持たれるでしょうか。人によっては「まだ亡くなってもいないのにお墓を建てなくても」とお考えの方や、「生きているうちからお墓を建てるなんて縁起が悪い」とお考えになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかしながら、その一方で生前墓を購入される方が増えているのはなぜなのでしょうか。

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まず生前にお墓を建てる事そのものについてですが、これに関しては全く問題ないようです。歴史的に見て、最も有名な生前墓と言えばピラミッドではないでしょうか。古代のエジプトでは、権力を誇示するなどの目的で巨大な生前墓であるピラミッドを築きました。また、生前に墓を建てる事は昔から「寿陵」といい、日本の古墳なども寿陵にあたります。寿陵は昔から長寿を授かるなどむしろ縁起のいい事とされており、あの有名な聖徳太子も寿陵を建てていたそうです。

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生前墓が増えている背景は

近年生前墓を建てる方が増えている背景として、現代では縁起を気にされる方よりも残された身内にお墓の事で苦労や迷惑をかけたくないという方や、自分の好みのお墓を建てて、いざという時の準備をされる方が多いようです。

昔と違い、「自分の事は自分の好きなようにしたい」という思いや「立つ鳥跡を濁さず」という思いを反映したものになっています。実際のところ、お墓を建てるにはそれ相応の費用が掛かります。残された家族に経済的な負担をかけたくないとお考えの方にとっては、ご自身の死後の心配を減らして安心できるのかもしれません。

生前墓を建てるメリット・デメリットは?

具体的に生前墓を建てる事にはどのようなメリットがあるのでしょうか。まず大きなメリットとして、自分好みの墓をゆっくり検討する事が出来るという点があります。亡くなってから墓を探す場合どうしても時間的な制約があるなど、希望通りにならないケースが見受けられます。

その点生前墓の場合は、時間的な制約なく納得いくまで検討する事が出来ます。そして、ご家族の負担軽減も大きなメリットなります。身内が亡くなった場合、残されたご家族は遺品の整理や法要の準備などに追われてしまい、心身ともに大きなストレスを抱えてしまいます。生前に墓を建てておけば、ご家族の心身の負担を減らすことにつながりますし、金銭的な負担も軽くすることが出来ます。また、それ以外のメリットとして節税対策になるという効果もあります。生前に墓を建ててご家族が相続する場合、相続税の課税対象外となります。相続税が軽くなる事で、場合によってはかなりの節税となります。

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一方でデメリットとしては、生前墓には維持費がかかります。納骨前から管理費やメンテナンス費用などが発生しますので、あまりにも前もって墓を建ててしまうと長期間維持費を支払う事になります。また霊園によっては、生前墓は受け付けてもらえないケースがあり、特に公営墓地の場合その傾向が強いようです。 生前墓は終活においても、検討の優先順位が高い項目になりつつあります。焦らずに墓の検討が出来ることが最大のメリットですので、ご自身の状況やご意向、またご家族ともよく話し合ったうえで検討される事をおススメします。

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