終活コラム
vol.127
今どきのお墓事情・東京での墓地購入
近年、東京を中心とする首都圏への人口集中は止まる事なく、一層進んでいます。この人口の集中により、通勤通学時の電車はいつも満員ですし、住居購入も非常に大変な状況となっています。 こうした人口集中の弊害は生前のみならず、死後のお墓事情にも影響を与えています。首都圏に住んでいれば、当然お墓はお参りに便利な住居から近い首都圏で購入したいと考えるものです。しかし東京を中心とする首都圏で一般の墓地を購入し、そこに墓石を建立するとなると、そもそも墓地の確保が非常に大変なのです。 そこで首都圏で墓地を購入し、お墓を建立する場合の課題を整理し、その解決策として永代供養付きのお墓「のうこつぼ」を紹介してみたいと思います。
東京の墓地事情
東京や首都圏の大都市の墓地霊園の事情としては、下記のような問題を抱えているのが実態で、これを知れば購入を躊躇せざるを得ないと言える状況です。
- 1.都内でも不便な立地にしか墓地がない
- 東京23区内にも昔から有名な霊園もあり、狭いながらも墓地を持っているお寺も少なくありません。しかし、そうした立地の便利な墓地霊園に空きが生じる事は極めて少なく、都内で墓地を求めるなら、やはり都心から遠く離れた丘陵地を切り開いて造られたような霊園になってしまいます。 都内と言っても交通の便が悪く、気軽に墓参りに訪れる事ができない立地にしか、墓地を購入する事が出来ないのです。
- 2.墓地の1区画は狭い上に非常に価格が高い
- 立地を我慢して購入するとしても、その墓地の1区画は狭く、また平均で300万円と高額です。都内の住宅用土地も高く、これはある意味仕方ない価格と言えるのでしょう。 そこに墓石を建立する費用も必要ですし、毎年管理費も必要であり、とにかく東京や首都圏の大都市で一般のお墓を建立し、維持管理するには非常にお金が掛かる事が大きな課題と言えます。
- 3. 狭い1平米の墓地には2,3体の遺骨しか埋葬できません
- こうした不便な立地に高額を掛けて一般のお墓を建立しても、狭い1平米の墓地には、2体から3体の遺骨しか埋葬できない課題もあります。 お墓を建立した人にとっては、これが課題とは実感できないでしょうが、子や孫の代の将来に課題を残す事になりかねません。
永代供養の合祀墓と納骨堂に対する不満
先に記載した様な東京や首都圏の大都市の墓地事情を考えると、一般の墓地を購入しお墓を建立する事は、一般庶民にとっては諦めざるを得ない気もします。 そんな中で、永代供養の合祀墓や納骨堂を選択される方が増えています。しかし、本当は合祀ではなく一族での埋葬を望み、家の名が刻まれた墓石に向かって手を合せたいと言う根強い願望は残っているのです。
お墓の良さと納骨堂の良さを併せ持つ「のうこつぼ」
東京や首都圏の大都市では、墓地が高額で手に入れにくく、本当は一族だけでの埋葬や家の名が刻まれた墓石に向かって合掌したいと言う想いを持ちつつも、合祀墓や納骨堂に埋葬している方が多いのです。 そんな想いの方に最適な「のうこつぼ」を設けるお寺が都内や首都圏の大都市で増えています。この「のうこつぼ」はお墓のマンションと理解すれば分かりやすいでしょう。 個別の家の名や家紋を石の扉に刻む事が出来、個別のお墓スペース(カロート)には4霊を祀る事ができ、墓石代等すべてを含めて永代供養付きで1霊49万8千円からと価格も手頃です。こうしたお墓と納骨堂の良い面を併せ持つ「のうこつぼ」を設置するお寺が都心で増えているのです。 例えば、都心の港区三田の慈眼寺では、一霊位65万円で、二霊位からは10万円で供養してもらえます。 家の名が刻まれた「のうこつぼ」に向かって手を合せる事が出来るのです。お墓が欲しいけれど東京では無理と考える方には最適な選択肢と言えるでしょう。