終活コラム
vol.26
遺骨の行先
納骨先が見つからない?!
皆さんは、自分が亡くなった後の納骨方法をご家族で相談などしていますか? 「両親の骨を納骨したいが、納骨する場所がない」「お金がなく納骨して供養してあげたいが出来ない」など様々な事情により納骨出来ない骨壺が今、首都圏だけで120万個近く自宅に保管されていると言われています。 お墓を購入出来る場所がなく決まらない・寂しくて手放せない・子供に負担をかけたくない・お墓の継承者がいなく最終的な納骨方法を決めかねているなど色々な理由を皆さん抱えているようです。
実際、納骨事情は様々あるようで・・
- 【事例1】
- 30代の息子さんがお寺を訪ねてきて、実母の納骨先に迷っていたとのこと。 母親は離婚していて家族と折り合いが悪く、実家のお墓に入れず困っていたそうで・・ 最終的にお寺にある永代供養墓に供養したそうですが・・ 親族と同じお墓に供養してあげたかったと息子さんは涙ぐんで住職様にお話ししていたそうです。
- 【事例2】
- ある女性も両親の納骨先に迷っていたとのこと。 両親は離婚しており娘さんは父とは疎遠になっていたが、父が亡くなったとおばから連絡があったそうです。 一人で住んでいて孤独死だったそう・・。 しかし父の実家は姉妹ばかりで、みんな嫁いで実家のお墓は承継者がいなかったそうです・・でも離婚した母の方に納骨するわけにもいかないので、費用の問題もあり永代供養墓を探して納骨したそうです。
- 【事例3】
- ある60代夫婦がお寺を訪れ、奥様が前夫との出来た子の遺骨をどこに埋葬するか困っていたとのこと。 親権は前夫であり一緒に暮らしていたのにも関わらず、遺骨だけ奥様に送ってきたそうです。奥様と同じお墓に入れてあげればいいと思うが、それは旦那さんが許可してくれず同じお墓に入れず困っていたようです。 最終的に寺院の無縁墓にて供養したようですが、長く離れ離れに住んでいたとはいえ自分の息子と同じお墓に入れないのは寂しいですね・・ 他にもこんな理由で、お墓を持てない方もいるようです。
- 【事例4】
- ある女性は夫を亡くしたが、夫とは同じお墓に入れないとのこと。 というのも夫には前妻がいて、前妻は夫の代々の墓に入り、亡くなった夫も前妻と同じお墓に入ったそうです。さすがに前妻と同じお墓には入れないので、一人で入れるお墓をまだ探しているようです・・
人事でない納骨事情
様々な事情をみなさん抱えています。 本当はちゃんと納骨して供養したい・家族と同じお墓に納骨したいと思っている人が大半かと思います。 でも日本は海外のようにお墓についての決まりはありません。 火葬までの手続きなどは法律で細かく決まっているものの、行政が墓の管理などに責任はもっていなく、最後の住家については各個人にお任せ状態です。 以前のコラムでも紹介したように、現在「骨壺の置き去り化」が問題になっています。 死後のことなんて考えたくないと思う人もいるかもしれません。 私もまだ両親の死後なんて考えたくありません・・ でも大切な人の遺骨を後悔のない供養をしてあげるためにも事前の準備を万端にし、きちんと供養してあげたいですね。 皆さんはどんなお墓に入りたいですか?